ネイバーズグッド《2024年10月号》町会って何をしているの?ほか

あとがき(代表コラム)

地域活動を続けるために


 先月は、これまでのネイバーズグッドの「活動」を考えさせられる出来事が重なり転換期を迎えているように感じています。

 『遠くの誰かではなく、目の前の人のためを想って行動をする』。その先にきっと解があるだろうと、また、それを信念としてやってきています。

 もしかしたら、ある種の解に行き着いた部分もあるかもしれません。私たちの「活動」に価値を見出していただき、これまでお金になっていなかった部分がお金になり始め、ありがたくもその単価も上がってきています。

 収益バランスも主軸としているデザイン、Web制作事業と並ぶ形で、地域イベント制作やコミュニティー形成における企画の事業が育ってきています。

 一見、とてもいい兆候ではあります。しかし、冷静に捉えてみると大きな課題に直面している自覚も持たなくてはなりません。

 その判断軸となるのが全体の売上です。ネイバーズグッドは現在4期目となり、1期目から2期目は230%増、2期目から3期目は60%増とおかげさまで年々売上を伸ばすことができ、前期はなんとか黒字化させることができました。

 前述のとおり、お金にならなかった部分がお金になり始めてきたため、今期の売上は上がるものと見込んではいました。しかし、決算月まであと2ヶ月という地点で、前期と同じか、もしかしたら下がってしまいそうな着地点が見えてきています。

 ここに、目指してきた「活動」に対する限界点を見ることができます。

 単純に地域イベント制作やコミュニティー形成の収入が上がった分、従来のデザイン事業の売上が下がっているということにはなりますが、下がった分を新しい事業の成長性で支えられない、もしくは上げられないのは、「属人性」と「再現性」の問題があるからと考えます。

 もちろん、デザインにもスキルによって属人する部分はありますが、一定のレベルで篩(ふるい)にかければ外注は可能です。

 しかしながら、地域イベントにおいては極端な話、「何をやるか」よりも「誰がやるか」がとても大きいです。(もちろん「何をやるか」も間違いなく大事な要素ではありますが、まず「誰がやるか」のフィールドに乗らなければ、地域では歓迎されません。)なので、会社として受託していても、窓口となった人間への信頼に依存し、それに伴いかかる負担の度合いが非常に大きく、会社全体の生産性を下げてしまう構造となってしまっています。

 元々、地域活動における脱・属人化を目指して、法人化をしたところではあります。社会的な信用の面では法人化のメリットは大いにありますが、「属人性」だけはどうしても課題として残ります。

 そう考えると、非営利法人の形態が理に叶う状態になりつつあるように思います。ネイバーズグッドの信用で社会課題における予算を行政や公益団体などに工面いただき、実施していく。それも立派な形だとは思いますが、私たちが今、目指していることとは少し違ってきます。

 提供した価値から得た利益を投資して、やれることを大きくしていきたいのです。また、そのために競争社会の土俵に身をおいて、社員一人一人のアウトプットのクオリティーを磨き、稼ぐ力をつけていきたい。横に倣えではなく、プロとして高品質でありたいと考えています。

 より多くの人たちにインパクトを与えられないと根本的な変化、必要な変化を起こすためのエネルギーにならないと考えます。

 先月号のコラムにて地域活動における中毒性について書かせていただきました。それが本当に小さなスケールで満足をさせてくるので、営利における評価というは私たちの発奮剤となります。どんなに褒められることをやっていたとしても利益を出せなければ、ミッションである「貢献者が疲弊しない社会」も実現できません。


Index ネイバーズグッド《2024年10月号》
Topicks
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まちとつながる!まちあわせカフェ実施しました!
阿佐ヶ谷飲み屋さん祭り絶賛準備中!

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