あとがき(代表コラム)
地域活動と社会教育
二年目となる「すぎなみ みんなの大運動会」を無事に終えることができました。不安と負担を感じながらも力を合わせてやりきったプロジェクトメンバーたち。本当におつかれさまでした。運動会を終えた一週間後に、U30のプロジェクトメンバーとの振り返りを行いましたが、非常に感慨深いものでした。
本プロジェクトは単に地域イベントつくるというものではなく、社会教育の一環で行っています。私自身、社会教育というものについて精通しているわけではありませんが、縁あって学習支援者という立場として携わらせていただき、3年目となりました。アカデミックに社会教育を考えるときっと色々あるのでしょうけども、私たちがこういった立場を務めさせていただけるのも、地域活動から得られる人とまちとの関係と、社会教育とにはなにか通ずるものがあるのだと思います。
会社員だった当時に職場だけの人間関係に違和感を覚え、多種多様な人たちと出会うためのキッカケづくりの一つとして、積極的にまちのボランティアをやり始めたことを起点だとすると、かれこれ10年ほど活動を続けてきていることになります。社員たちの活動経験も掛け合わせたエッセンスを本事業に注ぎ込み、半年ばかりの連続講座の中で、地域で関わりを持つことの良さを感じ取ってもらうべく企画をしています。まだ、運動会をするというアイデアに行き着く前に、私たちの中で設定したゴールがありました。私たちの企画に参加してくれた人たちがこんなことを感じてくれたらいいな、と。そうなれば、地域というものはもっと面白くなるよね。そして、そのためにネイバーズグッドとしてはこんな立場でいられたらいいね…といったことを言語化し、杉並区社会教育センターさんに提案をしていました。
まだ、プロジェクトメンバーが集まるかどうかもわからなかった2年前の当時に思い描いていた世界が、運動会を終えた振り返りの席でメンバーそれぞれの口から発してもらえたことが本当に嬉しかった。プロジェクトメンバーには、運動会を成功させるための不安と負担を抱えさせてしまいましたが、果たしてその先に感じてもらいたいことを感じてもらえるか。「大変だった」だけで終わってしまわないか。私たちとしてもとても不安だったわけです。
加えて今回は、障がいがある方々もメンバーに応募いただき、加入してもらったことで私たちにとって新しい視点も与えてくれました。物理的な配慮の部分もそうですが、当事者と同じ目線で話すことの大切さです。同じ目線というのが案外難しいことで、障がいがない人同士でもなかなかできないのが、今の社会であり、また当事者がいない席で話されがちです。(地域防災において外国人への対応をその地区に長く住む日本人だけで考えるとか)たまたまU30の同世代という括りが忖度ない環境をつくり、障がい者ファーストというわけでもなく、みんなが楽しめる運動会に向けて、アイデアが磨かれる過程に居合わすことができたことは、とても貴重でした。
そんな経験を経て考えてみると、いつも本Webメディアの「助け合いの地域社会へ」にて掲げるさまざまな課題においては、いかに当事者の関わりしろをつくっていくかが弊社のミッションではないかと、解像度が高まったように感じます。
運動会に参加いただいた地域のみなさんや、ボランティアでサポートいただいたみなさん。その他、広報に協力いただいた各町会のみなさんやおやぢの会等の地域団体のみなさんなど、本当に多くの方に支えられ、本当に感謝。なによりも、プロジェクトメンバーなくしてはこの企画は成り立ちません。勇気を出して応募してもらい、共に駆け抜けてくれたU30のみなさんに感謝です。ありがとうございました。
Index ネイバーズグッド《2024年12月号》
Topicksすぎなみ みんなの大運動会 大成功!
町会活動 AIバス旅行へ!
月間インフォメーション
今月のネイバーズ募集
デザインワークス
今後のスケジュール
あとがき(代表コラム)
地域活動と社会教育