Webラジオ「こんな”いき方”あったんだ!」Vol.3 ダイジェスト

同じ街に暮らしていても、見えている景色は人によって全く違うかもしれません。この番組は、障害当事者や障害者に関わる仕事をしている人をパーソナリティに迎え、リスナーから届く素朴な疑問にフラットに答えていく音声番組です。自分とは違う毎日を生きてきた人の話を聞くうちに、知らなかった世界や、自分自身の生き方のヒントが見えてくるかもしれません。第3回の放送内容をダイジェストでお届けします!

Webラジオ「こんな"いき方"あったんだ!」Vol.3ダイジェスト紙面
紙面(ダイジェスト)

村上 第3回ですね。これまでの反響はいかがですか?

木津 「障害当事者からの新しい発信の形だね」「もっと広がるといいね」といった声をいただきました。少しずつでも多くの方に聴いてもらえるよう頑張りたいです。

村上 私もだいぶ慣れてきた気がします(笑)。今回は後半にゲストをお迎えし、「障害のある方と出会うことから始まる新しい生き方」をテーマにお話しします。

リスナーからのお便り:自分の弱さと向き合うには?

村上 ペンネーム「なかゆー」さんから、「自分が生きる上で大切にしていることや目標、どのように障害受容をしてきたのか、同じ当事者として聞きたい」とお便りをいただきました。「障害受容」とは何でしょうか。

木津 自分の障害を、どう理解し、受け入れていくかということだと思います。例えば村上さんは、自分の弱いところはありますか?

村上 諦めが早い方かなとは思いますね。良く言えば切り替えが早いのですが、いろんな捉え方があるなと。

木津 まさに、弱点も見方を変えれば長所になりますよね。それをどう自分の中で消化していくかが、障害受容だと思っています。私は車椅子に乗っているので段差を越えられないなどの弱点がありますが、一方で目立つので、名前を覚えてもらいやすく、声をかけてもらえることが多いです。

村上 確かに、道でお会いした時もすぐ木津さんだと気づきました。

木津 障害を受け入れた上で、人との出会いや経験を重ねることで自分の土台が完成していき、その上に障害受容や自己受容というものがあると思います。私自身、障害受容を完璧にできているかはわからないですが、人と出会うことで自己理解が深まり、他者と臆せず話せる自己肯定感にもつながったと思います。障害を良し悪しで判断するのではなく、それを抱えながらどのような場でどう生きるかが大切です。

村上 できないことだけを見る必要はないということですね。これまでの活動を通じて障害を受容できるようになった、きっかけはありましたか?

木津 私は学生時代一般の学校に通っていて、他の子に混じって運動会のリレーにも参加しました。ただ、そのまま走ると私が遅いため、最初に走り、距離を4分の1ほど短くする工夫をしました。そうすると、みんなと同じくらいのタイミングでバトンを渡せます。

村上 みんなが一緒に楽しむための工夫ですね。

木津 そうした経験を重ねることで、「自分も受け入れてもらえる」と感じられるようになりました。そのためには、自分の障害を知ることも大切です。昔、母から「自分の障害を説明できるようにしなさい」と言われたことで、自分が無理をしすぎないための判断基準も持てるようになりました。

村上 自己理解を通じて周囲と前向きに関わることは、障害の有無にかかわらず大切ですね。

ゲスト対談:福祉現場で出会う新しい表現

村上 今回のゲストは、認定NPO法人みかんぐみの村一浩さんです。

村 よろしくお願いします。

村上 村さんは杉並区役所の障害福祉関係で長く勤務され、障害者施設職員によるバンド「ヴィレッジセブン」で20年以上活動されています。現在は医療的ケア児支援等で精力的に活動されています。まず、区役所時代の福祉の仕事の内容ややりがいを教えてください。

村 私は重度の知的障害や身体障害の方の施設、こども発達センターなどで働き、そこで幼い頃の木津さんとも出会いました。福祉の仕事は、「できないことをできるようにする」よりも、その人が本来持っている素晴らしさを発見していく仕事だと思います。例えば、私が施設のイベントで歌うと、利用者さんたちは本当に音楽が好きで、みんなで音楽を楽しむことが嬉しくてたまらないという表情を見せてくれました。その姿を見ると、私自身の喜びも何倍にもなります。そういう「共感」や「共鳴」の中に、この仕事の面白さがあると感じました。

村上 表現活動を通じて、大人も子供も変わらずに同じ場で「楽しい」「嬉しい」を共有できたのですね。そのことをお仕事を通じて発見できたというのは、大きなやりがいに繋がっていそうですね。

村 それぞれが見たこともないような表現で楽しさを伝えてくれる、その自由さにも惹かれました。言葉や体を動かすことが難しい方も、ほんのわずかな動きで気持ちを表現してくれます。その人本来の自由さを活かし、「その人らしく生きられる居場所」をつくっていきたいと考えています。

木津 言葉や身振りなど一般的な方法で表現することが難しくても、小さな動きを受け取ってくれる人がいるのは当事者としてもとても嬉しいですね。最初は障害のある人との関わりに不安を感じる人もいるかもしれませんが、一緒に活動することで新しい表現に出会えたりするので、自分の世界を広げるという意味でもぜひやってみてほしいです。

村 社会との接点で時にうまくいかないと感じることはありますが、当事者の方々と一緒に活動する楽しさの方がはるかに大きいです。表現の分野と福祉の分野はとても親和性があり、まさにそんな活動をしている障害者施設「メジロック」では、「ジョイ」「ラブ」「リスペクト」「ヒューマニティ」「ケア」「ボンド」の6つを大切にしています。

村上 対人業務の多い福祉の仕事では常に意識したいテーマですね。

村上 次回も村さんにご出演いただき、活動への思いをさらに伺います。それでは、また来月お会いしましょう。

木津・村 さようなら。

全編はWebラジオにて!

この番組は毎月第4金曜日に配信しています。障害のある人もない人も楽しめる企画や、障害福祉の仕事を知れるセミナーの情報なども発信していきますので、お楽しみに!なお、区公式ホームページ内の当番組の紹介ページにお便り投稿フォームができました。番組で取り上げてほしいテーマやご質問等をお待ちしております。

紙面(PDF)はこちら(杉並区公式サイト)

配信・発行:杉並区保健福祉部障害者施設支援課
企画・制作:ネイバーズグッド株式会社

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!