阿佐谷ジャズストリートの組織改革

 1995年に始まった「阿佐谷ジャズストリート」が、今年で30周年を迎えるとともに、大きな変化の時期にあります。30年という年月は世代の入れ替わりが必要な節目だと、身を以って体感します。

 今号のTopicksは「地域の方々の”想い”」が共通のテーマとなっているように思いますが、当イベントも例に漏れず、そんな地域の方々の”想い”が詰まったイベントで、歴史が長い分、多くの方の”想い”があります。

2025年2月の実行委員会の様子

 築き上げられてきた歴史と、みなさんの”想い”を大切にしつつ、時代に合わせて変化させるべきところは思い切って変えていかなくてはなりません。月一回実施する実行委員会では毎度20名ほどが参加し、それはとてもすごいことではありますが、若い世代が入らない、続かないことはずっと抱えている課題です。

 この30年の節目に至るまでネイバーズグッドでは、これまで培ってこられた方のサポートに徹してきました。しかし、昨年の30回を節目とし、刷新していくことを、昨年のうちから実行委員の中で公言されており、いよいよ今年より大きく組織改革を行っていきます。

 文化を継承していくにあたり、これまでの30年を何かのカタチにする必要があると考えていました。人から人へ、口頭で伝承していくには限界があり、また、伝言ゲームのように受け手それぞれの都合の良い解釈も生まれてしまう恐れがありました。なので、繋いでいくという決心をしたときから、この歴史を何かのカタチでパッケージする必要を強く感じていました。

 それが現在進行中である「30周年記念冊子」制作プロジェクトになります。

 少しだけ裏話を挟みますが、実はこの記念誌制作の企画は当初、反対を受けていました。カタチに残すことはご納得はいただけるものの、「そんな予算はないよ」と。

 確かにそうです。そもそもがボランティアで運営されていて、その年の実施だけで持っている経費を目一杯使います。それなりにちゃんとしたものを作ろうとすると50万はかかってしまう見積もりでした。

 しかし、ここで諦めてしまっては、発足当時からの”想い”をカタチに残す機会はもうありません。寄付をいただくことで予算をつくるところまで提案させてもらって、ご承諾いただくことができました。

 「阿佐谷ジャズストリート」が30年続いてこれたのは、「できないことはできない」と判断を下せること。また、逆に「できる」という算段が立てば実行に移せること。その力が組織にあることが強みだと感じています。様々な地域団体と関わりを持たせていただく機会に恵まれてはいますが、有志のボランティアで形成させる団体においては、これがなかなか容易なことではないのです。「地域に愛された」ということもありますが、それは結果であり、本質は組織のあり方にあると考えます。

 さておき、今号を発行した翌日には、この記念誌プロジェクトの寄付期間は終了するわけですが、おかげさまで目標とする50万円は達成できる見込みです。寄付いただいた皆さま、誠にありがとうございます!あとは精一杯、内容を制作するのみです。

 話がタイトルから大きく外れてはしまいましたが、そんな記念誌制作と並行して、組織の改革を行っていきます。これまでは思いっきり中央集権型でした。だからこそ、うまくいっていた部分は先の例のようにありましたが、このカタチでは若手の担い手が生まれません。中央を担う事務局は、出演者から各会場や行政各所への渉外と、幅広い稼働が必要で平日昼間稼働の余儀がありません。若手に限らず、定年後も働きに出るシニアも多いこの時代にはミスマッチとなります。

 なので、分散型組織に移行させ、各セクションに若手を中心としたリーダーを配属させていく方針で考えています。そして気をつけなくてはならないのは、そのポジションにより利権が生じないようにすることです。そのためには情報の透明化をなんとかしていかなくてはなりません。これはITを導入していかないといけないでしょう。

 この組織改革において、また各々にお声がけ、相談させていただくことも出てくると思います。ぜひ、引き続きお力添え、サポートのほどお願いいたします。なによりも新しい「阿佐谷ジャズストリート」を共につくっていきましょう。


Index ネイバーズグッド《2025年3月号》
Topicks
今こそ触れたい伝統芸能を阿佐谷で
「阿佐ヶ谷ひとと飲み」企業コラボPRを実施
阿佐谷ジャズストリートの組織改革

月間インフォメーション
今月のネイバーズ募集
デザインワークス
今後のスケジュール

あとがき(代表コラム)
ネイバーズグッドの地域活動のウラ側


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