あとがき(代表コラム)
ネイバーズグッドで叶えたいこと
ここまで読んでくださり、ありがとうございます。何ヶ月かの構想を経て、ようやく第一号の発信に至ることができました。毎月1回、こんな風に発信をしていく予定です。
…実は、叶えたい夢がこの先にあります。
ネイバーズグッドを立ち上げて今年で4年目となりますが、その以前から同じようにまちに関わり続けています。かれこれ10年くらい。
当時は会社員だったので、休日にイベントのお手伝いをする程度ではありましたが、そのときからすでに商店街等の地域の担い手不足という課題は切実なものでした。担い手がいなくなると、まずお祭りがなくなり、それをキッカケにつながれていた横の関係が消え、まちの中の情報が途絶え、独居高齢者の安否、孤育て、空き家の問題、若年層の鬱…など、さまざまな社会問題に連鎖していきます。
2015年に阿佐谷でいろんな人が集まれるシェアハウスを仲間たちと立ち上げたことをキッカケに、さまざまな地域活動団体が、まちを良くしようと、この家に集まって作戦会議をしていました。しかしながら、活動をしつづけることは容易でなく、一つ、また一つと解散せざるを得ない実情に触れてきました。
活動団体自体しかり、そこに期待をかけていた地域にもそれは悲しいことでした。
なんとか支え続けられないかと、身につけたデザインとWebのスキルを活かし、「仕事」と「活動」を一体にして、今日まで歯を食いしばってやってきていますが、なかなか楽にできることではありません。
この先も継続して支え続けていくためには、もっと地域のためとなり、私たちのためにもなり、そして、それを支えてくださっているみなさんのためにもなる仕組みにしていかなくてはなりません。
そして叶えたい夢というのは、有料の新しい地域メディアを作りたいと考えています。定期的なファンミーティングを行い、地域に「あったらいいな」と思う企画を共に考え、カタチにしていきます。
例えば、小さな子を連れてても入りやすいお店紹介とか、人に言いにくい悩み事を匿名で相談できたり…とか、こんな人探してます、などなど。
つくったメディアは地域のみんなで売ります。手売りしかり、協力店舗や商店街での販売だったり。求人誌のタウンワークのように、どこにでもある環境をつくっていきます。販売協力者には手数料が入るようにします。
そして、そのメディアの売上から地域を支えるプレイヤーをつくっていきます。長年、地域活動を行い続けてきて切に思いますが、本職の傍ら、ボランティアで支えるのではなく、それを本職にして動ける人がいないと現代社会においては地域と人との関係を築き続けていくことは困難です。
そんな地域のプレイヤーをみんなの手で創出し、まちの未来を一緒に創っていくというのが一番の目的です。
このアイデアを人に話すと大体反対されています。私のビジネスの見立ての甘さもあるのでしょう。しかし、今これを読んでくださっている特に若い方に伝えたいのですが、例のない試みは大体が反対されます。反対されると意気消沈してやる気を失います。失ったやる気がそのまま戻らなければ、きっとその反対の意見は真理でしょう。
このアイデアは昨年末に原案ができました。人に話しては反対されています。しかし一方で、地域の課題は一向に誰も解決の緒を見出せないどころか、少子高齢化に相まって、状況はますます悪化してきています。かねてから商店街や町会の役員会にも出席をさせてもらい、また、行政や福祉の現場にも立ち合わせていただく機会も増えてきた中で、その深刻さを肌で感じてなりません。
私たちネイバーズグッドの強みは、各課題に対し、老若男女さまざまな方々を集められるところにあります。各地域課題について意識の高い集団をつくるというよりは、「こうなったらいいよね」「それは楽しそうかも」といった、ライトな切り口を設計し、できる範囲で参加してもらった結果、気がつけば課題の解決につながっているという、地域と人と課題の関係をデザインすることが得意です。
冒頭で触れた「社会関係資本」を地域につくることで、各課題が解決に向かうための力になると考えています。
このアイデアが反対される際は、「モノ」自体を売る観点で測れているように思います。「今の時代、雑誌(メディア)なんか売れないよ」ということです。しかし、私たちがつくろうとしている商品は、「社会関係資本」を最大限に活かし、切実な地域課題を解決させるための新しい取り組みです。そして、その「価値」を買ってもらえるカタチに変換して、想いを持つ地域の貢献者が疲弊せず、また属人化させずに改善し続けられる仕組みをつくっていきます。
そんな構想があり、また、地域の現場に立ち続ける中で、その必要性と確固たる確信も持ちます。しかし、現時点、目の前の課題に応えることで精一杯のため、どうしても資金の捻出に力が及ばない現状があります。
来年4月の創刊を目標とし、共感いただける方々より創刊号発行のための資金を募らせていただきたいと考えています。出資いただいたみなさまには、立ち上げの段階からプロジェクトにご参加いただき、共に内容、デザインを企画し、地域愛の詰まったメディアを発行したいと思います。
まちの未来をぜひ一緒に創っていきませんか?
7月中旬頃に、創刊号発行に必要な金額と資金調達のご協力のお願いをお知らせさせていただきたいと思います。続報は弊社SNSにて発信いたしますので、ぜひフォローの方もお願いいたします。
\ネイバーズグッドSNS/
最後に、この「社会関係資本」を活かしてまちを支える取り組みは、どの地域でも応用できることを目指します。将来的には、それぞれの地域でプレイヤーを創出し、現在社会における人と人、まちと人をつなぐノウハウを共有します。そして、その土地に合った手段をデザインし、地域課題から日本全体の課題解決につなげたいと考えます。それを人口減少の先進国として世界に輸出していければと考えています。
長くなりましたが、それぐらいの意気込みで「助け合いの地域社会」を目指しておりますので、お力添えのほど、よろしくお願いいたします。
Index ネイバーズグッド《2024年7月号》
Topicks「すぎなみ みんなの大運動会プロジェクト」が始まりました!
「阿佐ヶ谷飲み屋さん祭り2024 春」終了!毎月11日は「ひとと飲みの日」
「あさがやまちづくりセッション」の司会に
月間インフォメーション
今月のネイバーズ募集
デザインワークス
今後のスケジュール
あとがき(代表コラム)
「ネイバーズグッドで叶えたいこと」