ネイバーズグッドが障害者分野に関わる機会が増えています。しかし、私たちとしては「障害者だから」と何か特別なことを思っているわけではありません。代表の柴田にとって、生まれて初めての友だちは自閉症でした。かねてから障害のある人が身近にいて、それは自分にとって普通のことでした。しかし、社会に出るにつれ、そこに分断があることを知りました。違う学校に行かされてしまう。集団の中で少し違った人がいると、からかったり、避けたりする。そういうシーンを何度も目にしてきた違和感が、今の活動の原点にあります。
Webラジオ「こんな”いき方”あったんだ!」

5月号でもご紹介した、障害のある方をパーソナリティに迎える音声番組「こんな”いき方”あったんだ!」。参加型コンテンツとしてお便りを一般公募しており、さっそくお便りをいただくことができました。初回と2回目の配信は番組紹介が主な内容でしたが、3回目以降、寄せられたお便りの内容にじっくり触れていく予定です。
Webラジオの再生は杉並区公式ホームページより!バックグラウンド再生対応。ながら聴きでどうぞ!
番組制作の一環で、障害者支援施設への見学も広がっています。区を超えて、目白にある「メジロック」という施設にもお邪魔しました。皆さん温かく迎え入れてくださり、現場の空気に触れることで番組づくりへの手応えを感じています。



ユニバーサルタイムのパンフレット制作
杉並区スポーツ振興課が取り組む「ユニバーサルタイム」——障害のある方がスポーツに触れる機会を創出する事業にも、パンフレットデザインで携わらせていただいています。
「小さな『やってみたい』を、ここで一緒に。」
この新たなキャッチコピーを軸に、情報伝達の導線を整理しました。芽生えた気持ちが諦めにつながらないよう、少しだけ背中を押す媒体を目指して企画・制作を進めています。
制作の大きなヒントになったのは、すぎなみU30ミーティングをきっかけに知り合い、最近よく活動を共にする障害当事者の木津石生さんの言葉でした。
「障害者は、そこがバリアフリーだから行くのではない。行きたい場所へ行く」
どんなに環境が整っていても、パクチーが好きでなければその店には足を運ばない——木津さんはそんな例えでいつもわかりやすく人に伝えています。私はこれを「パクチー理論」と呼んでいます。障害があってもなくても、その取り組みに「行きたい」「参加したい」と思ってもらえるかどうか。単純なことなのですが、社会課題が絡むとどうも難しい角度からアプローチしてしまい、発信の本質を忘れてしまいがちです。
「ユニバーサル」は結果である
オムロン太陽株式会社という会社があります。1972年、オムロン創業者の立石一真氏と社会福祉法人「太陽の家」創設者の中村裕博士の理念が共鳴し、大分県別府市に設立された日本初の福祉工場です。従業員の約半数が障害のある方で、創業以来50年以上にわたり黒字経営を続けています。職場改善の提案数は1,500件以上。障害のある方が使いやすい環境を追求した結果、職場全体の生産性と品質が向上する——その循環がここにあります。
「ユニバーサル」という言葉があります。しかし、マーケティング的に考えれば、「誰でも」を狙うと結果的に誰にも刺さりません。ユニバーサルは目的ではなく、結果であるべきだと考えています。特定の誰かにとっての使いやすさ、届きやすさを徹底的に追求した先に、結果として誰にとっても優しい設計が生まれる。そんなデザインを、私たちは提供していきたいと考えています。
Index ネイバーズグッド《2026年6月号》
Topicks
1年越しの開催、阿佐谷薪能
障害があっても、なくても Webラジオとユニバーサルタイムの現在地
「自分のためになる」が、まちを動かす 阿佐谷ジャズストリート、32年目の組織再構築
月間インフォメーション
今月のネイバーズ募集
デザインワークス
今後のスケジュール
まちづくりニュースピックス
あとがき(代表コラム)
不可抗力の時代を生き抜く


